著名な計算科学者であり著作者でもあるRichard Crandallが Mathematica を利用

「種の競合の離散ロジスティックシステムで生じるカオスに興味を持っている生物学の学生がいたら教えてください.彼らが将来 Mathematica の熱狂的ファンになること請け合いです.」

Richard E. Crandall教授は,有名な計算科学者で数多くの著書があり,異なった学問分野にまたがって使えるアルゴリズムを開発することを専門とする,ベテラン Mathematica ユーザです.教授はApple Distinguished Scientistであり,オレゴン州ポートランドのCenter for Advanced Computation and Telecommunicationsのディレクターを務めながら学際的な研究とAppleに貢献し続けています.

Crandall教授は10年以上に渡る Mathematica ユーザで,1980年代後半に Mathematica プロトタイピングを使ってIBDWT(無理数を基にした離散重み付き変換)アルゴリズムを開発しました.このアルゴリズムは現在大きな素数の検索に広く使われています.実際,1番最近見付かった既知の4大素数(その1番最近のものは2^13466917 - 1)はすべて教授のIBDWTアルゴリズムを使って見付けられたものです.

MITで博士号を取得して以来,Crandall教授は長年産業・教育の両部門で働き,数多くの賞を受賞し,要職を歴任してきました. これまでに全部で,60以上の論文,いくつかの教科書,そして8つの米国の特許を書いてきました.これら数多くの論文の中にも Mathematica を使った成功例をいくつか見ることができます.教授の空間充填曲線に関する業績はほとんどすべて Mathematica を使って生まれたものです.格子和,特にマーデルング定数に関する論文にも研究段階では Mathematica が大いに利用されました.量子ゼータ関数に関する研究でも強力かつ巧妙な記号的代数操作が必要であったので, Mathematica がまた中心的な役割を果たしました.

同様に,大きなフェルマ数の研究のプロトタイピングの仕事にも Mathematica が使われました.暗号学に適用される超高速楕円代数のFast Elliptic Encryption (FEE) システムも,1980年代にNeXT, Inc.に勤務していたときに Mathematica を使って教授が発明したもので,現在はAppleがこのシステムを所有しています.実際,Crandall教授はこのような大変早い時期から Mathematica を使用しているだけでなく,後に Mathematica 自体に含まれるようになった特殊関数の漸近評価の枠組みの一部も設計しました.もっと最近では,人気の高いカオス力学と正常数のBailey-Crandall理論で Mathematica プロトタイピングを使いました.

教師としても,Crandall教授は広範に渡って授業に Mathematica を使っています.教授は70年代および80年代の典型的なコンピュータのクラスを「学生も教師も同じように負傷した人たちで混み合っている」病院に例えています.というのは,以前は高レベルのプログラミング言語を教えるのは大変だったからです.理論的なテキストから関連する実際のコードへの突然のパラダイム変化に対処できる学生はほとんどいませんでした.「現在我々には Mathematica があります」とCrandall教授は言います.「これは常に究極のプログラミング・教育ツールであるというわけではありませんが,クラス内では確実にヒットを放ち,大変高い打率を保っています.」また教授は付け加えて,「種の競合の離散ロジスティックシステムで生じるカオスに興味を持っている生物学の学生がいたら教えてください.彼らが将来 Mathematica の熱狂的ファンになること請け合いです」と言います.

自身 Mathematica の熱狂的ファンであるCrandall教授は最近,著名な数論学者のCarl Pomerance教授と一緒に「Prime Numbers: A Computational Perspective」を執筆しました.この最新の著書では,今日の上級数論アルゴリズムにおいて何が行われているかということについて分かりやすい英語で説明しようと試みられています.また,Crandall教授とPomerance教授は併せてコードセット PrimeKit もリリースしており,これには上記の本で取り上げられている112のアルゴリズムすべてについての Mathematica サポートコードだけでなく,有名なAKS素数性テストの実装も含まれています.

この本は大変評判がよく,現在さまざまなアップデートを含む第2版が出版されています.「数学の本についてこういうことは稀だが,『Prime Numbers』のページをランダムに開いてみるとおもしろくてやめられなくなる」と「Bulletin of the American Mathematical Society」の書評には書かれています.

「Prime Numbers: A Computational Perspective」と PrimeKit はどちらも Wolfram ResearchのWebストアでお求めになれます.Crandall教授の研究と業績についての詳細は,教授の会社のWebサイトをご覧ください.



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