アナリスト,Mathematica を使って金融構造を表現
今日の金融計算では複雑な計算以上のものを取り扱う必要があり,金融界の新しいリーダーたちは Mathematica にその助けを求めています.
投資会社は,住宅ローン,国債,さらにはジャンク債等の有価証券をリスクやリターンの目的に合わせて細かく分割するということをよく行います.スプレッドシートプログラムやC/C++もまだ便利ですが,複雑化し続ける金融界に対処するために,金融構造を表す数値・記号の両方が操作できる記号プログラミング言語がますます必要となっています.
金融分析に対する記号的アプローチの草分け的存在であるRoss Miller博士1は,Mathematica を使って,元来数値的であるブラック・ショールズモデルの比較的簡単なオプション価格モデルを作成しました.
「Mathematica を使うことで,ブラック・ショールズオプション式を記号的実体として直接操作できるようになります.これにより,従来の方法で実行すると面倒で間違いを起しやすいタスクである,オプションのさまざまなリスク特性の計算が非常に簡約化され,短時間で作成されたモデルの拡張も楽になります.」
その後 Mathematica を使って,ブラック・ショールズオプション価格モデルでは計算できなかった部分の続きを行いました.ブラック・ショールズモデルは,ヨーロピアンオプションの価格付けに閉形式のソリューションを提供しますが,他の多くのオプションのの価格付けはできません.実行できないものには,アメリカンオプションや,満期の支払いが株価の従うパスに依存しているようなオプションがあります.そこで3人の金融エンジニア2が,バイナリオプションや二項オプションの価格モデル,モンテカルロ法を使い,そのようなオプションの価格付けを行うのに Mathematica を利用しました.
「Mathematica がなかったら,価格付けしにくいオプションでは価格付けの式に対する近似を使うしかなかったでしょう.Mathematica のおかげで,このようなオプションの多くにも直接価格付けすることができるようになりました.」
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