計装設計の最適化:パワフルな中性子分光器の改良における Mathematica の役割
Jülich Centre for Neutron Science (JCNS),科学者,Wolfgang Schmidt
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- 記号・数値の統合されたハイブリッド計算メソッドで,一貫性のある高精度の結果を保証
- 高度なデータ解析・可視化の環境を提供
- 合理化された開発ワークフローを可能にする柔軟なプログラミング言語を提供
チャレンジ
Wolfgang Schmidt氏の所属する科学者チームは,中性子散乱研究における最高の分光器というIN12装置の地位を維持するために,その効率を向上させる新しい中性子光学素子の開発に取り組んできました.Schmidt氏にとって,最も速く効率的にその開発のための計算,シミュレーション,分析を行う方法は Mathematica を使うことでした.
解決方法
Schmidt氏は Mathematica の柔軟なプログラミング言語を使って,分光器を向上させるために迅速に新しいプログラムを書いたり,調べなければならないシミュレーションの長い計算を検証したりすることができました.Schmidt氏がIN12分光器のために開発した新しい光学素子の一つは,中性子偏極器です.氏はデバイスを設計し,その性能を最適化するのに役立つさまざまなパラメータを Mathematica でテストし,可視化することができました.
ワークフローの効率化というのは,役に立つ結果を得るのにそれまで何日もかかっていたのが,ほんの数時間で得られるようになったということです.「Mathematica があったから,実際に何が背景にあるのか,どのような数学的構造が潜んでいるのか,それが何に影響を与えるのかが理解でき,より早く結果を得ることができました」とSchmidt氏は語っています.
現在Schmidt氏が開発した中性子偏極器が組み込まれ,ビームを偏極し透過させるのにより効率的であることが証明されています.このことにより,この分光器は中性子分散研究でよりパワフルな装置となりました.