gridMathematicaについてよくある質問(FAQ)
並列計算
並列計算を使うと,Mathematicaのプログラムすべてを速く実行することができるのですか.
いいえ,そういうわけではありません.Mathematica 言語の並列関数を使って書かれたプログラムと,並列化に適したタスクだけがスピードアップします.詳細はチュートリアルをご覧ください.組込みのMathematicaコマンドの中には,可能な場合にはgridMathematicaを利用するものもあります.
gridMathematicaを使わなくても並列計算はできますか.
はい,できます.Mathematica 7以降は,どのMathematicaライセンスにも並列プログラミングツールすべて,1つの制御カーネル,4個,8個,あるいは16個の計算カーネル(お持ちのMathematicaによります)が含まれています.この設定は標準のマルチコアマシン上で実行する並列計算プログラムを書くのに最適化されています.Mathematica Core Extensionsを購入されるとローカルマシンにさらに計算カーネルを加えることができます.gridMathematicaはそのようなプログラムをアドホックあるいは形式的なグリッドアーキテクチャにまで拡大します.
Parallel Computing Toolkit は必要ですか.
いいえ,Mathematicaに含まれる並列プログラミングツールが Parallel Computing Toolkit の代りとなっています.Parallel Computing Toolkit は現在製造していません.
ハードウェアに対して最適な計算カーネルの数はありますか.
最適な数はプログラムの詳細によりますが,大体の目安は利用可能なCPUコア1つにつき1つの計算カーネルです.
他の人が自分のMathematicaプログラムから私のシングルマシン計算カーネルを使うことはできるのですか.
それはできません.お客様のシングルマシンライセンスおよびそれに加えられたMathematica Core Extensionsはすべて,登録ユーザであるお客様が,インストールされているコンピュータで直接ご使用になるかリモートでご使用になるかしかできません.
gridMathematica
MathematicaでgridMathematicaとMathematica Core Extensionを同時に使うことはできますか.
はい,できます.Mathematicaの並列プログラムは,gridMathematicaとMathematica Core Extensionsの計算カーネルを含むすべての利用可能なローカルおよびリモートの計算カーネル全体に,シームレスに同時にタスクを分配します.
gridMathematicaを持っていてもまだMathematicaは必要ですか.
はい,必要です.gridMathematicaの計算カーネルはMathematicaの制御カーネルで制御されます.gridMathematicaのユーザはすべて,タスクを送信できるようにするためにMathematicaライセンスへのアクセスが必要です.Wolframの販売チームがお客様にニーズに合ったライセンス設定のお手伝いをいたします.
MathematicaのシングルマシンライセンスからgridMathematicaにアクセスすることはできますか
はい,できます.MathematicaのシングルマシンライセンスでもネットワークライセンスでもgridMathematicaに計算を送信することができます.
他の人も私のgridMathematicaを使うことはできますか.
はい,お客様と同じ組織に所属されており,お客様が許可された場合は可能です.gridMathematicaのそれぞれの計算カーネルは,異なるユーザが取得することができます.これにより最大で16人が同時にgriMathematicaライセンスを利用することができます.Wolfram Lightweight Grid Managerを使うとこれが簡単にでき,アクセスを制御することができます.
制御マシンと計算マシンは共通のファイルシステムを使う必要がありますか.
その必要はありません.Mathematicaの並列プログラミングツールは,制御カーネルと計算カーネルの間の接続を介して,実行するプログラム等,どのようなデータでも送信することができます.データや分配されたプログラムを,計算マシンのファイルシステムにコピーする必要はありません.
どのコンピュータで計算カーネルを実行するかを制御することはできますか.
はい,ご希望のマシンでMathematicaを起動する手段と権限をお持ち(Wolfram Lightweight Grid Manageがインストールされている等)なら,どのマシンでいくつのカーネルを実行するかを設定することができます.リモートマシンへのアクセスがなくても,gridMathematicaからカーネルを取得してローカルマシンで実行することができます.
gridMathematica はどのグリッド管理システムをサポートしていますか.
gridMathematica はWolfram Lightweight Grid Manager,Altair PBS Professional,Microsoft Windows Compute Cluster Server,Microsoft HPC Server,Platform LSF,Sun Grid Engineをサポートしています.詳細はサポートされるプラットフォームのページをご覧ください.
gridMathematica Serverの設定方法を教えてください.
具体的な手順はこちらでご覧ください.
gridMathematicaの価格はいくらですか.
gridMathematica の価格は,計算カーネルの数,完全な Mathematica ライセンス,購入かリースか等,お客様のニーズによって異なります.パーソナライズされた価格の見積りは販売部までお問い合せください.
Wolfram Lightweight Grid Manager
Wolfram Lightweight Grid Managerはコンピュータの集合を制御することはできますか.
その集合の中のコンピュータすべてにWolfram Lightweight Grid Managerがインストールされている場合は可能です.
それぞれのマシンに誰がアクセスできるかを制御することはできますか.
はい.どのIPアドレスまたは範囲でカーネルを起動できるかはLightweight Grid Managerで制御することができます.別のグリッド管理システムでは,別のオプション提供されているかもしれません.
マシンの作業負荷を制御することはできますか.
はい,それぞれのマシンで実行することのできる計算カーネルの最大数を指定することができます.
Lightweight Grid Managerを使わなければならないのでしょうか.
その必要はありません.サポートされるグリッド管理システムを実行している場合,Wolfram Lightweight Grid Managerの代りにそれを使うことができます.サポートされるグリッド管理システムを使わなくても,Mathematica カーネルをリモートで起動してそれに接続するための独自のソリューションを設定することもできます.
Lightweight Grid Managerを実行するにあたってセキュリティの問題はありますか.
はい.Lightweight Grid Managerでは,ユーザがお客様のコンピュータでどのような Mathematica コードでも実行できるようになります.Mathematica はファイルを読み,書き,削除することも,他のプログラムを実行することもできます.これを誰に許可するか,またどのアクセス特権を与えるかを考える必要があります.Wolfram Lightweight Grid Managerの設定制御はパスワードで保護されています.