webMathematicaは,Mathematicaと最新のWebサーバテクノロジーを統合することにより,Web上でインタラクティブに計算したり結果を可視化したりすることを可能にします.
webMathematicaはMathematicaとどこが違うのでしょうか.
webMathematicaとMathematicaでは基盤となるエンジンは同じですが,基本的に異なるユーザインターフェースを提供し,異なるタイプのユーザを対象としています.
webMathematicaはWebブラウザや他のWebクライアントを介して,特定のMathematicaアプリケーションへのアクセスを提供します.提供される標準的なインターフェースでは,効果的に使うためのトレーニングはほとんど必要ありません.多くの場合,ユーザはMathematicaのことを知っている必要もなく,Mathematicaを使っていることさえ知らなくてもよいのです.
同様に,webMathematica開発者もフル装備の完全なWebサイトを作成するのに,HTMLとMathematicaの基本的な知識しか必要ありません.他の技術的プログラムではJavaのプログラミングスキルが必要で,作成できるのもせいぜい小さいアプレットです.また,webMathematicaではMathematicaに組込みの計算パワーすべてにアクセスできるので,開発者は余計なコードライブラリを使う必要もありません.
Mathematicaはある意味でwebMathematicaサイトの開発環境だと考えることもできるでしょう.例えば,Mathematicaで物理的プロセスをモデル化するコードを書き,そのコードをwebMathematicaサイトに置くと,他の人が日常の仕事でそのモデルを実行してその結果を利用することができるようになります.